昆沙宮から路地を南に歩いていくと、突然人家が途切れる。
そして、畑や荒れ地に囲まれて、明らかな日本建築が現れた。我々は全く存在を知らなかったので、かなりびっくりした。
なんとこの日本建築は、かつての台南刑務所に関係する建物の一つらしい。
とりあえず、案内板はあったので、
台南市のサイトと合わせて、簡単に説明しておく。
昆沙宮の記事で述べたように、元々ここは清の軍装局があった。そこに日本は刑務所を造ることにしたわけだが、刑務所はただ罪人を収容すればいいという施設ではないので、広大な敷地に多数の建物が建てられたようだ。
刑務所そのものは、国民党政権になった後も使われており、近年になって郊外に移転した。その跡地こそ、新光三越台南新天地と大億麗緻酒店(写真の左奥の高層ビル)である。
北側のこの辺には、かつては官舎が並んでいた。そして要道館と呼ばれる、この建物もあった。
要道館とは、簡単にいえば武道場である。日本時代の台南には四箇所の武道場があり、うち現存するのは孔子廟のそばの武徳殿と、この要道館ということになる。
現在は、ここは内部が分割されて住宅になっているそうな。武道場として再整備できれば、それはそれで需要がありそうだけどなぁ。
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