2009/05/06

花園夜市の食べ物(その2)


 台南の夜市で牛排を食べないわけにはいくまい。四つかそこらは店があって、どこも広い食事スペースを確保しているから、人気のほども判る。
 まだ日没前に到着して、せっかくなのでしばらくぶらついてから……と考えていたら、すっかり席が埋まっていた。三つめぐらいの店で、ちょうど食べ終わった客が立ったところに座る。正直、店を選ぶ余裕はない。まぁそれ以前に、どの店がどうなのか全く知らないから、選びようもない。

 メニューを見たら、大きく130元と150元のグループに分かれている。成金気分で150元の方を頼んだ。日本円で70円ぐらいの贅沢だ。みみっちいな。
 まずはじめに、カップ入りの紅茶が来た。これがお冷やの代わりらしい。もちろん甘い。私は甘党なので大歓迎。
 そして写真。なんとパイ包みである。まさか屋台でパイ包みを食べようとは思わなかったので、かなり驚く。もちろんちゃんとパイはさくさくで、破ってみたら中はクリームシチューだった。
 棺材板の中身もクリームシチュー。台南の人々の好物なんでしょうな。いやまぁ、日本の人々も普通に好物だけど。なんとなくリッチな気分でメインを待ちつつ、シチューを食べた。


 そしてやってきた牛排。卵が乗ってないし、麺と肉が別々のブースに鎮座している。どうやらこの辺が高級らしく思われた(130元でもパイ包みはある)。あまり必要のない高級感かも知れない。
 一口に牛排といっても、肉の種類はいくつかある。本当のステーキも当然あるけど、他の店で焼いてるのを見たら、薄い冷凍肉でイマイチ食指がのびない。でもこれだってコンビーフみたいな合成肉。そしてパスタのように見えるが、単なる台湾の普通の麺。どっちも大差ないぞ。
 これで日本円なら500円近いってどうよ、と思うかはその人次第だろう。けれど、これはこれで台湾の味だ。だいたい、日本円でそうだといっても、日本で同じメニューならもっと高いぞ。一般の日本人がこの肉を喜ぶかどうかはともかく。

 個人的結論としては、うまい。
 隣のカップルに、手を拭くティッシュをいただいたりした思い出も含めて、夜市のど真ん中で座って食う時間は貴重だ。もう一度来たら、もう一度食うだろう。
 ただし、どこの店になるかは運次第だな。何せ、自分が食べた店の名前が判らないのだよ。阿樂牛排、天王牛排、小統一牛排、全壘打牛排、どれも違うような……。

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