2009/05/13
延平郡王祠(鄭成功文物館)
鄭成功という人物は、清にとっては敵であろうが、敵の敵である日本にとっては都合の良い存在である。何せ母が平戸の人だ。日本の台湾領有の正当化に一役買わされるのも当然といえる。
国民党にとっても、共産党を清に見立てれば、まさに自分たちが繰り返す苦難の道を正当化する存在だ。しかし、同じく清に敵対したとはいえ、日本と国民党もまた敵である。開山神社をそのまま利用は出来ない。
そうしてスクラップ&ビルドされた結果が現在の姿。建築物に文化財的な価値は認められていない。というか、実際に訪れた感想を述べるなら、ここは祠ではない。ただの観光施設に過ぎない。
日本にせよ、国家主導で作り上げた「神社」は、信仰の基礎をもたないから形ばかりだ。平安神宮は王城の模型。参拝するなら上賀茂だ(信仰の地という意味では伏見稲荷が良い)。
ちょうどイベント開催時期だったので、(いつもそうなのかも知れないが)お土産や食べ物の出店がいっぱいだ。展示館も無料だから、家族連れのいいレジャースポットのようだ(日本のツアーが立ち寄るのも無料だからじゃねーの?)。
で、あちこちのパンフに載ってる像。後ろの解説に日本語が見えるのも注目。ここの解説は基本的に三カ国語なので、日本人観光客に優しい場所なのも事実である。
まぁしかし、日本人観光客なら、ここに来る前から鄭成功ぐらい知ってるよね? 近松門左衛門の作品名は教科書に載ってるわけだし。
写真追加。
正面に鎮座するのが鄭成功の像である。ここから見ると神社っぽいけれど、中は見事に観光化されている。まぁここは本気で拝みに来るような場所ではない。
鄭成功文物館の建物。上で紹介した親子像はこの中にある。まぁ田舎の資料館って感じで、どうしても見なきゃいけないという内容ではない。観光バスの客がまわるのにちょうどいいぐらいである。
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