李春生紀念教会と港町文化講座旧蹟からは、目と鼻の先。
写真の右奥に何やら大きな建物が見える。
このバロック式豪邸は、陳天来旧宅である。
彼は日本統治時代に、ここで錦記茶行という茶商を営んだ。台湾一の茶商人としてその名を馳せ、この豪邸を建てたわけだ。
まぁしかし、こんな細い通りにこんな豪邸を建てられると、撮影には非常に困る。地上からはどうあがいても全景が撮れない。書籍では、向かいのビルの上から撮ったものを載せていたりするけれど、見下ろすような構図では、この建物の迫力は伝わらないだろう。
とにかく、どう見ても不釣り合いなくらいの豪邸である。
とりあえず、分割して載せてみる。迪化街の細長いバロック式建築とは、もちろん印象が全然違う。不本意ながら、神戸北野の異人館あたりに似ている感じ。
なお、ここには後の昭和天皇が皇太子時代に訪れたらしい。どうも総督府は、視察に合わせて「台湾人の模範となる家」を用意し、台湾の発展ぶりをアピールしたかったようである。
このような豪邸を模範としろと言われてもなぁ、と思うが、国家の発展の象徴はだいたいにおいて非日常的なのも事実である。ちょうど今、上海でやってるでっかい文化祭みたいにネ。
0 コメント:
コメントを投稿