2010/11/02
学問の府としての台南孔子廟
台南は晴れていた。
すっかり冷え込んだ11月の京都では、なかなかこの写真の空気が思い出せない。まさに異国の出来事だった。
台南の孔子廟は、有料のエリアとそれ以外に分かれている。大成殿などの孔子祭祀部分が有料である。念のために言っておくが、孔子廟に来た以上はまず見るべきエリアが大成殿なので、初訪問ではした金をケチるような真似はしないように。
画面の奥の門は、無料エリアの入口である。入徳之門という。信介しゃん……は青春の門。
※有料エリアについては以前の記事を御覧あれ。この記事の公開に合わせてかなり書き足した。
明倫堂。ここは学校の教室だった建物だ。まぁ正直「明倫」と名のつく場所は日本の各地にあるので、わざわざ台南で見なければならないものではない。
当たり前だが、日本でも数多くの孔子絡みの施設が造られている。もっともポピュラーなものは江戸時代の藩校だ。将軍や藩主に盲目的に従わせるためには、儒学による洗脳が有効だったわけだ。
しかしそれも、本場に比べればずいぶん甘い気がする。それは帝国とそうでない政治体制の差だったのではないかと思われる。
文昌閣。文昌帝君と魁星爺を祀る。
ツアーであっても、ちゃんと台南の名所を周った人ならこの名前にピンと来るだろう。そう、赤嵌(崁)楼にも全く同名の建物があり、中にレレレのおじさんがいたはずだ。
元々は康煕年間に建てられた、いわば図書館である。ただし老朽化が進んだために1979年に取り壊されてしまった。現在の建物はその後に再建された鉄筋コンクリートの塔である。
ちなみにここは非公開。
ま、ともかく無理に時間を割くような場所ではないが、大成殿と違って緑豊かなので、暇を持て余したら眺めてみるのも良いだろう。
はっきり名前の分からない木(たぶんユーフォルビアの一種だろう)が葉を茂らせている。まぁのんびりしようぜ、てな感じで。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
こんばんは。台南孔子廟に9月26日に行ってまいりました。
返信削除この時は文昌閣が公開されていたので、ご報告申し上げます。
鉄筋造りとはいえ、上層階へ向かう階段が松本城並みで、入館は人数制限されながらでした。
構造は違いますが、会津のさざえ堂を思い出しましたです。
>匿名さん
返信削除情報ありがとうございます。そうですか、登れるんですねぇ。
それにしても、比較の対象がさざえ堂というのが面白いですね。さして登ってみたい場所でもないのですが、そう表現されると興味が湧いてきます。