2010/12/04

北港朝天宮 天上聖母聖誕暨聖父母春祭 典礼(一)

北港朝天宮 天上聖母聖誕暨聖父母春祭 典禮
 2010年5月6日。農暦3月23日にあたるこの日が媽祖生誕の日とされる。
 この日は朝6時から主祭殿での典礼が行われ、それが終わると朝天宮内の他の祭神に対する読経などが続く。また、そうした公式行事とは別に、各地の媽祖廟からの進香団がひっきりなしにやって来る。
 我々は5月3日午後に続いて二度目の北港入りだったが、進香団の数はこの日の方がだんぜん多かった。正面の道は進香団渋滞を起こしていたぞ。

 まぁともかく、そんな進香団をも門前に待たせて始まったのが、この典礼である。
 祭壇は前後に二箇所ある。写真に見えるのは手前の祭壇。行事としては、二つの祭壇と門の間を行ったり来たりするだけなので、基本的には退屈である。

北港朝天宮 天上聖母聖誕暨聖父母春祭 典禮
 こんな感じで外へ行くのだが……。

北港朝天宮 天上聖母聖誕 典礼
 戻って来るわけである。
 我々はこの典礼の次第をほぼ知らないまま見ているので、その意義付けを語ることはできない。まぁ往還に意味があるのではなく、門をくぐって入るためには出るしかないということなのだろうな、という想像はつく。昔読んだマンガで、なぜ旅をするのかという問いに対して、帰るためだと答えるシーンがあったのを思い出す。

北港朝天宮 天上聖母聖誕暨聖父母春祭 典礼
 典礼の内容は、この紙に書かれた通りである。北港鎮の人々が媽祖の生誕を祝して供物を奉るというもので、特に驚くようなことではない。
 で、印刷部分に書き込まれた三名が、典礼の執行役となる。

北港朝天宮 天上聖母聖誕暨聖父母春祭 典禮
 そのほとんどを担当するのは、北港朝天宮董事會董事長の曾蔡美佐氏。婦人会組織のトップで、国民党の議員だった過去もあるようだ。
 奥の祭壇、つまり媽祖像に直接面した祭壇に赴く唯一の人物である。

北港朝天宮 天上聖母聖誕暨聖父母春祭 典禮
 こちらは北港鎮長の蕭永義氏。激しい選挙戦の末に当選したらしいが、まぁこの典礼には特に関係ない。

北港朝天宮 天上聖母聖誕暨聖父母春祭 典禮
 北港鎮民代表會の代表の蔡咏锝氏。官民挙げてということになるのだろう。
 この二人は手前の祭壇と中庭を往復した。

北港朝天宮 天上聖母聖誕暨聖父母春祭 典禮
 こんな風に、媽祖とその父母に感謝の意を表している。
 ヤギを挟んで拝むのは、このヤギを捧げるという意味なのだろうか。

 この典礼は、観光客が見て面白いものかは微妙である。日本とは全く違う世界なので、そういう興味がもてる人にとっては有意義な時間となるだろう。ただし農暦3月23日が休みの時期に重なる機会は滅多にないし、朝6時に朝天宮にやって来るのも楽ではない。
 中国語OKなら、北港鎮の宿に電話交渉してみる余地もある(FAXやメールは奨めない)。もちろん、一年で一番客が多い時期なので、泊まれるかどうかは分からない。荷物もあるから、相部屋だったりしたら困るなぁ…と、我々は嘉義に泊まったのである。

 余談が続いてしまった。典礼特集はまだ続くのでよろしく。

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