2010/01/22

三山国王廟(二) 韓文公祠

三山国王廟
 五月に続いての訪問となった三山国王廟。前回は台湾三日目で、そろそろ台南にも慣れてはいたものの、見逃し多数であった。
 というか、今回も見逃しまくっている。特に特徴的な門神をほとんど見逃してしまったのは残念である。首相大飯店に泊まって阿憨鹹粥にサバヒー粥を食べに行けば、無名豆花の前を通ってここまで散歩コースだし、次回も何とかして訪れたい。

三山国王廟 韓文公祠
 で、前回はほとんど見なかった韓文公祠(向かって左側)を拝見する。
 印が彫られていることにお気づきだろうか。これは「門印」である。右が「財喜」、左が「登門」で、まぁここの祭神の性格を示していると言えよう。

 ついでに、左右の下の端、門の柱に焦げたような痕が見えるのは、門神香座である。門が開いているので写真には見えないが、閉じている時に門神へ香を供える場所だ。
 ここの門神は韓文公の侍者で、剣と璽を持っている。

三山国王廟 韓文公祠
 中に入ると井戸がある。台湾に渡ってきた潮州の人たちが掘った井戸で、三百年前のものだとか。覗いてみたら今も水がたまっていた。

三山国王廟 韓文公祠
 で、ここはオジサンたちが談笑する場である。
 言葉が通じないので恐る恐る足を踏み入れたわけだが、オジサンは親切にあちこち指差してくれた。中でもおすすめらしかったのがこの彫刻であった。我々は大袈裟に頷いたりシェーシェーと言いながら、さっそく眺めて見る。
 掘られているのはカニだった。

三山国王廟 韓文公祠
 カニの甲羅は「科甲及第」、要するに受験に合格するという寓意らしい。
 いかにも主祭神にふさわしい彫刻である。これも清代のものらしい。

三山国王廟 韓文公祠
 そして韓文公を拝む(ここだけは前回も拝んでいた)。
 韓文公とは韓愈のこと。潮州刺史に左遷された時に、教育文化の発展に大いに寄与したとのことで祀るらしい。地方にやって来た有名人という感じの扱いに思える。
 さしずめ我が地元なら芭蕉神社ってことだろう。

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