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2010/10/14

代天府保安宮 再再訪(二) 個性的な神々

代天府保安宮
 贔屭との面会がかない、盛り上がる我々。そのままの勢いで隅々まで巡った……と言いたいところだが、二階は既に真っ暗で、一階のみの拝拝で終わった。また行かなくてはならぬ。
 ともあれ、ここの神々はなかなか個性的である。じっくりというほど資料はないが、できるだけ紹介してみよう。

 白蓮聖母は後殿の神。実は、例の贔屭をここでは白蓮聖母として祀っているらしい。
 保安宮の公式サイトによれば、当初は「石亀聖母」だった。しかし名前がイマイチということで、五府千歳の一人の李府千歳に伺いを立てたところ、白蓮聖母という名前が与えられたそうな。
 なんにせよ、あの亀は女性神であったわけだ。

 なぜ女性なのかはよく分からない(たぶん神がそう申告したのだろう)が、石亀の聖水は万病に効くとされたそうぢゃよ。

代天府保安宮
 こちらは月下老人。
 どことなく不穏な雰囲気が良い。結婚相手を見つけてもらう呪術は、これぐらいおどろおどろしい空間でなされるべきではあるまいか(まぁ他人事だし)。

代天府保安宮
 月下老人の反対側に祀られる徐甲真人。この人が祀られているのは初めて見た。

 公式サイトの説明にもあるが、徐甲は元は行き倒れの死人だった。そこを老子が通りがかり、白骨を見て哀れと思った彼は、聚形符によって生き返らせたのだ。
 その後、老子の牛飼いとして数百年を経た徐甲は、美しい娘(神の娘らしい)に恋をした。で、結婚するには金が欲しいということで、老子に対してお金をせがむ。牛飼いの賃金が未払いだと言ったわけだ。
 老子はそれを聞いて、「お前は自分がどういう存在か分かってないのか」と、聚形符を吐き出させると、たちまち徐甲は白骨に戻ってしまった。その場にいた尹喜という人物のとりなしで許され、再び生き返った徐甲は、反省して修行に励んで仙人となったそうな(「真人」とは道教の聖人の呼称である)。

 こういうエピソードを聞くと、あんまり老子にいいイメージを抱けないderorenだったりするが、読者の皆さんはどうなのだろうか。

代天府保安宮
 こちらは正殿。よく見ると、いろいろ気になる顔が。

代天府保安宮
 高元帥は五府千歳の従神らしい。
 ここには謝将軍や范将軍もいて、彼らはちゃんと身体をもっているが、高元帥は頭だけ。しかし能面チックな造型で、一度見たら忘れられないインパクトがある。

代天府保安宮
 その高元帥と対峙するのは趙元帥。こちらも頭だけ。
 こんな味わい深い神々に逢えるのは、保安宮だけ。いや本当に。

 保安宮の公式サイトを読むと、この宮の周囲でいくつもの奇瑞があらわれた状況が読み取れる。
 小吃巡りのついででは勿体ない場所に違いない。でもまぁ、次もきっと小吃店とセットになるだろうなぁ。

※と言いつつ保安宮周辺の小吃店(derorenとhashiが食べた店)案内
 矮仔成蝦仁飯
 阿堂鹹粥
 林家魚皮
 阿川土魠魚焿
 全生小食店

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