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2010/08/20

阿川土魠魚焿(台南市中西区 王宮口小吃)


 台南の保安宮が接している海安路周辺は、市内でも有数の小吃エリアとして知られている(もっとも、有数のエリアがそこかしこにあるのが台南のすごさだけどね)。このエリアは王宮口小吃とか、保安宮小吃などと呼ばれるらしい。
 なお「王宮」と言っても、明の寧靖王とは関係ないので念のため。保安宮は「王」爺廟なのだ。

 さて、我々はこのエリアでは、既に矮仔成蝦仁飯阿堂鹹粥林家魚皮で食べている。そして今回は二軒はしごした(阿川土魠魚焿と全生小食店)。道路を渡って次の店へ行くという豪快な食べ歩きである。しかし、この周辺はそれほどに有名な小吃が密集している。正直言えば、あと三軒ぐらいまわりたかった。
 なお、このエリアを紹介したホームページやブログは沢山あるが、なんと保安宮のホームページにコーナーがあったので紹介しておく。まだ一部工事中のようだが、写真もたっぷりで非常に充実しているので参考にしてほしい。
 derorenとしては、下大道米糕、阿鳳浮水魚焿、小南碗粿、集品蝦仁飯あたりには是非行きたいと考えている。当面は旅行できる状況にないけどさ。

 そんなわけで阿川土魠魚焿。手持ちのガイドに、なぜか午前10時で閉店と書かれていたので、開いてたらいいなぁという感じで行ってみたら、何事もなく営業していた。
 まぁ正直、牛肉湯でもあるまいし午前中で閉めるわけはなかろう、という自信はあったが。


 店の名前は阿川[魚土]魠魚焿。別にこの店の造字でも何でもないようだが、日本語フォントはおろか、台湾フォントにすらない。以下は便宜的に「土」で代用しておく(現地ブログでは、わざわざ画像を貼り付けて再現してる人もいる)。
 名物の土魠魚焿は、土魠魚の白身をカリッと揚げて、とろみスープに入れたもの。この土魠魚はサワラと訳されるが、日本のサワラと同じ魚かどうかは不明(タイワンサワラという魚もいるようだ)。
 他のメニューは、写真で分かると思うので参考にどうぞ。我々は土魠魚焿、肉燥飯、魚丸湯を注文した。まぁ無難な線でしょ?


 土魠魚焿は、やはりまず土魠魚がうまい。外はサクサク、中からは魚のうまみがしみ出て来る。そして、実は野菜たっぷりなのも良い。醤油味のスープもバッチリだ。


 肉燥飯。
 二軒目が肉燥飯で有名な店なのに、やはり食う。この飯もうまい。


 そしてダークホースというべき魚丸湯。見た目は何の変哲もない魚団子スープに見えるだろう。我々もそういうつもりで食べ始めた。
 しかし、一口かじってびっくり。プチプチッと弾けるような食感で、うまみが伝わって来る。今までに食べたことのない、すごい団子だった。
 正直、これだけのために再訪しようかと思うほど驚きの味。オススメだ!

 そんなわけで、王宮口小吃のポテンシャルを改めて感じながら、道路の向かいの第二ラウンドへ進んだ。「あの日本人、向かいでまた食ってるよ」なんて笑われてそうだなぁ、とか思ったのは内緒だ。
 海安路は幅が広いし夜だから、たぶん気付かれずに済んだのではないかなぁ……。

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