小西門円環から、再び路地に分け入る。
実はまだ、我々は蕭氏節孝坊を諦めていなかった。もうさすがに無理っぽい気はしていたけど。
で、またまた聞いたこともない廟に当たったわけである。
和意堂は七祖先師という神を祀る。
どこかで聞いたような神だが、手持ちの資料に記載はない。しかしこの宮に関しては、ちゃんと説明板があったので、とりあえずそれに従って解説しておく。
七祖先師は四川省で生まれた黄仲仁なる人物だったという。五歳の時に四川省で大洪水が起こり、黄仲仁は流されてしまったが、そのまま仙界に辿り着き、修練を行い仙人となって昇天した。
で、民国の辛亥の年に台南のこの場所に降臨して、人々を救うようになったそうな。
なお、民国において辛亥といえば、中華民国成立のきっかけとなった辛亥革命(1911)を連想させる。しかし革命の年にはまだ民国は成立していない(民国元年は、辛亥の年の翌年1912)。この場合の辛亥は、1971年である。
つまり、ほんの40年ほど前に、台南に仙人がやって来たわけである。うーむ、さすが台湾。
中壇元帥と他四名。
こうやって祀られるのを見ると、中壇の「中」は五行思想における方角なんだなぁと分かる。前の四人は東西南北で、それぞれ五行で割り当てられる色をまとっている。
戦隊シリーズのように見えるのは、きっと気のせいである。
そして、童乩の神である中壇元帥を祀ること。おそらく七祖先師の故事(最近のことだけど)は、童乩による口寄せであったのだろう。
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