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2010/08/31
頂土地公廟(二) 総爺老街の北の鎮守
もはや勝手知ったる総爺老街(崇安街)。首相大飯店に宿泊して、公園南路に朝食をとりに出掛ければ、必然的にここを通ることになる。
なお、写真でも分かるように、公園南路に面した入口は小さな市場になっている。魚、肉、野菜、果物、そして衣料品と、だいたい一通り揃っている。もちろん鴨母寮(光復)市場の方が圧倒的に規模は大きいけどね。
公園南路から頂土地公廟までは、徒歩2分ぐらい。
あっという間に廟が見えてくる。
ということで頂土地公廟を正面から。ここまでは去年の(一)で紹介済みである。
ただし(一)では内陣を全く紹介していない。それは、見た目で「ここは小さな廟だな」と判断してしまったのと、我々がまだ台湾慣れしてなかったのが原因であった(極度にローカルな空間に立ち入るのは、日本国内でも躊躇される場合がある)。
しかし、我々は台湾の廟の雰囲気には概ね慣れた。さらにこの旅の直前に、とある小さな研究会で、台湾観光と土地公についてしゃべったという状況もあった。
このブログを見ての通り、derorenは台湾を研究対象としているわけではなく、単なる観光客に過ぎない。実際、私の知識など素人に毛が生えた程度である。そんな人間が(まぁ身内のゆるい会ではあるが)研究発表してしまったことへの負い目も、なかったとは言えない。
読者にはどうでもいいことを書き連ねてしまったので、気を取りなおして内陣を紹介。
扁額の配置でも分かるように、三区画に分かれている。中央が土地公、右が大聖爺、左が臨水夫人である。
主祭神の土地公(福徳正神)。廟の大きさに比してもずいぶん小さな像だなぁ、と思った。
基本的に土地公像は長いヒゲがポイント。白髪ではない。土地婆もいない。
大聖爺。斉天大聖、要するに孫悟空である。
台湾では一般的には賭博の神であるという(董芳苑『台湾人的神明』)。クリーンなイメージで有名な日本相撲協会でも、せっかくだから祭祀してはどうだろうか。
臨水夫人。よい子が生まれるよう願う神である。
土地公は小さなコミュニティの神だから、こういう私的な現世利益の神が付随することは不思議ではないだろう。が、なぜこの二神だけが選ばれているのかはよく分からない。
どうもよく分からないが、かなり意図的に選ばれているようなのだ。
廟の裏はどうなっているのか……と覗いてみたら、あらびっくり。立派な後殿があった。
後殿の内部については(三)で紹介する。土地公(福徳正神)の補足説明もする予定。
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