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2010/08/23
全生小食店(台南市中西区 王宮口小吃)
そんなわけで、阿川土魠魚焿の向かいにある全生小食店に移動。
この店は台南では非常に有名な小吃の店だが、日本語ガイドでも林小龍『大人の台湾極楽ガイド』に掲載されていたりする。『極楽ガイド』は他のガイドブックに比べるとカタログ的でないので、どうしても日本語ガイドが欲しければおすすめする(古本しかないみたいだけど)。
創業60年の全生小食店は、台南名物が一通り食べられる店である。肉燥飯や米糕にサバヒーなど、肉も魚も揃っている。
そしてここの名物は他でもない肉燥飯である。
確かメニューがあったと思うが、お店の人に指差しですすめてもらったものを頼んだりした。
で、これは筍絲。炒めた卵とタケノコを絡めてある。タケノコが食べたくて頼んだ。薄味でばっちりだ。
綜合丸湯。いろんな魚の魚丸が入っている。
正直、これは阿川土魠魚焿ほどの感動はないが、食べる価値はある。
魚酥飯。でんぶののったご飯だ。でんぶといえば、米糕にのっているものだが、台南で未だ米糕を食べていなかったりする(コンビニ弁当なら食ったけどさ)。
でんぶの飯ってどうなんだろうなぁ、と半信半疑だったけど、これが普通にうまい。日本の桜でんぶと違って塩味もしっかりあるので、飯がすすむ。
そしてお待ちかねの肉燥飯。
……もっとも、名物が肉燥飯というのに疑問を抱く向きもあろう。どこでも食えて、しかもどこでも主菜のおまけな肉燥飯なのに、と(現に我々はこの日三杯食べた)。
ここの肉燥飯の特徴は、炭火で手間ひまをかけて作られる点にあるという。60年来の製法で、甘味は黒糖と甘草(マメ科の薬草)で出しているそうな。
ちゃんと皮付きの豚肉がじっくり煮込まれた肉燥飯は、一食の価値ありだ。
まぁしかし味もさることながら、ここでも我々は妙に歓待してもらったことを記しておきたい。台湾では小吃的ブログに頻繁に登場するし、『食尚玩家』などの取材も受けてる店だが、日本人観光客はやはり珍しいのだろうか? いや、決してそういう問題ではないと思う。
飯を食っただけで「台南に来てありがとう」的な空気を感じる。
特にこの日は阿良水果店とここでそれを強く感じた(いや、西羅殿牛肉湯でも)。そんな空気に対して、我々も謝意を伝えたい。
だから読者のみんなも、全生にあつまれー(流行ネタは古びた頃に使う主義っす)。
※全生小食店(店のホームページ)
台南市中西區 元安里海安路1段162號
肉燥飯についてはここに詳しく載っている。
↓『食尚玩家』(youtube)ぜひ見ておくれやす。
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