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2010/08/14
北港朝天宮への進香団(三) 麦寮郷順天宮編(三)
先触れと(事実上の)にぎやかしに続いて、いよいよ媽祖本隊となる。
やって来た巨人は言うまでもなく千里眼将軍と順風耳将軍。悪さをしていた鬼が媽祖にとっちめられ、忠誠を誓った姿とされる。
巨人の動きは様式化されている。基本的には身体を左右に揺らしながら、のっしのっしと歩く。その際に腕がぶらんぶらんするのが、何とも印象的である。
……擬音ばっかりで小学生の文章みたいになってしまった。
両神(千順神なんて略し方もあるらしい)の後に、いよいよ媽祖神たちが現れる。
左端の方にいる二人に注目。
この人たちは神座を落としそうになって慌てているわけではなく、二人で揺らしながら歩いているのだ。
この辺の感覚がまだよく理解出来ないのだが、廟内での扱いも神像に等しいようだった。少なくとも単なる椅子ではなく、これ自体が一つの神格であることは確かな模様。
※追記
これは手轎と言うそうな。神霊が憑いた小さな神輿ということになる。
正直言って、持ち手の二人がトランス状態にあるようには見えなかったけど、基本的にはそうなっていて、手轎の動きが神意を表すものらしい(操手轎、揺轎)。
ひな壇芸人のような媽祖神たち。
像の一つひとつに名前があって、異なる信仰をもっていたりするので、誰かが代表で、というわけにはいかないのだろう。
……そしてもちろん、このひな壇で行列が終わるわけではない。
神輿に乗っている媽祖が、この宮の本尊というべき媽祖像ということになる。
……おっと、えらい車が通りがかったぜ。
この時は車だけだったけどね。
立派な神輿の後に、さらに参列者が続いて、ようやく進香團の末端となる。百人を軽く超える大所帯である。
もちろんこうやって練り歩くのは門前だけであって、他はトラックなどに分乗しているだろう(以前、台南で行列の人々が乗り込む姿を目撃したこともある)。とはいえ金銭的な部分も含めて、ものすごいエネルギーが必要なことは想像に難くない。
しかし、その結果が媽祖神のヒエラルキーを強化している点に、どうにも違和感があるのも否めないところ。
まぁそうした問題は、廟の門前や廟内での様子を紹介しながら、徐々に考えていければと思う。
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