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2010/08/05
台南・振發茶行の文山包種茶(焙煎)を飲む
孫夫婦も手伝いだした台南の振發茶行。一組ずつしか対応できない小さな店に、ひっきりなしに客がやって来ていた。
我々は先客一組を待って(お孫さんがお茶をサービス)、厳じいさんに「文山包種茶を買いに来た」と宣言する。何も言わなければ高山茶の選定になってしまうからだ。
その文山包種茶は、錫製の壺に入っていた。いや、「入っている」だけならば、高山茶の類もそうだけど、あちらは基本的に真空パックの状態で入れてるだけ。
100年以上の歴史を誇る茶壷が現役で使われていることに、我々はまず感動したわけであった。
※過去の訪問記
初回(2009.5)
二度目(2009.8)
壺から取り出された茶葉。文山包種茶にしては茶色なのは、焙じてあるからである。
振發茶行の文山包種茶は、焙じてない普通の茶葉と、この焙じたタイプの二種類だった。我々はもちろん、両方買った。せっかくだから飲み比べるしかあるまい。
で、こういう崩れやすい茶葉の包装こそ、厳じいさんの腕が光る……はずではあったが、無理に包んでもらわず、一般的な箱に詰めてもらった。
最初の訪問の時には四つも包んでもらったし、けっこう時間がかかるし、厳じいさんの体力も考えた結果でござる。
目盛りはだいたい300gを指している。厳じいさんの妙技である。孫に仕込んでいるのだろうか。
台湾の茶葉の単位は1両(37.5g)1斤(600g)という古めかしい数え方。300gとは8両で、真空パックの茶葉は300g単位で包まれている場合が多い。
我々は最初、両方とも1斤ずつ頼もうとした。が、高山茶600gが入る箱に、このお茶は300gしか入らないのである。でかい箱を四つも背負うわけにはいかず、仕方ないので半斤ずつ購入することにした。
ここの文山包種茶は、1斤900元。従って二種類それぞれ300gでも900元だ。だいたい2700円である。
日本の通販サイトで、びっくりするような値段がついているものは、恐らくここのお茶より高級な茶葉なのだろう。振發茶行は値段的にはそういう高級茶葉の店ではない。そもそも振發茶行の中でも1斤900元は安い方だが、味はすばらしかった。
100円ショップのポットで淹れてみる。お茶の色が良く分かるでしょ?
香りといい色といい、まさしくほうじ茶。ただし香りにはどことなく高山茶っぽさがあるし、味は(安物の)ほうじ茶のようなえぐみがない。大変素晴らしい。
非常にやさしい味なので、緑茶が飲めない人でも飲めるだろう。
もちろん青い葉の文山包種茶は全くの別物。そちらも取り上げる機会があるかも知れない。
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