某タイヤ会社の本が一時的に話題になったように、何かのグレードを示すのに星の数を用いることは、日本でも珍しくはない。某タイヤ会社の本は販売不振との噂も聞くけど(京都版は全く話題にもならなかったなぁ)。
しかし、台湾のそれは日本の比ではない。自称の数字に過ぎない「五星級」といった文字をそこかしこで見かける。というか、星の数も「六星」級ぐらいはざらにある。
台湾旅行者にとって笑い事にならないのが、ホテルの等級だ。各ホテルが勝手に称している状況をどうにかしようと、交通部観光局がランク付けに乗りだしたという。
つい最近、その途中経過が発表された。そこで発表されたのは建築設備面における一星・二星・三星ランクのホテルで、うち三星に分類された19ホテルは、さらに服務品質の審査を受ける。審査の結果によって、三星から四星、五星にランクアップされるらしい。
ホテル一覧は、観光局のこの記事を参照。ここを見てびっくりしたのが、二星級に「皇爵大飯店(嘉義市)」とある点だ。ここは五月に我々が一泊した宿なのだ。
はっきり言うが、ここが星二つなら台南の首相大飯店は星十個ぐらいでも足らない、というのが我々の感想だ。
ロビーは広々としていて、フロントの対応も悪くはなかった。しかし部屋の掃除がなってない。カーテンの陰が埃まみれだったし、何よりもチェックアウトしていない部屋を勝手に掃除されるという、未だかつてない体験は忘れられない。
二星級の判断基準はあくまで建築設備のみであり、服務は対象とされていない。従って、我々が抱いた不満は、元々考慮されていないわけだ。しかしホテルの等級は、まず服務でランク付けするのが筋ではなかろうか。
台南でランク入りしたホテルはいずれも郊外に立地している。これらは比較的新しく建てられた点で、求める基準をクリアしたのではないかとも思われるが、そもそもこれらのホテルしか申し込んでいなかった可能性がある。
いくら何でも、台南市内の主だったホテルが一つも入らないランクはないだろう。
観光局の記事の最後にも、ホテルへ参加を呼びかける一文がある。全台湾のホテルがもしも参加したならば、「なんだ星二つか」という程度の話なのかも知れない。
しかし現状では、我々が評価できなかったホテルが、「全台湾で40しかない星付きホテルの真ん中ぐらい」という説明になってしまうのだ。このままだと我々は、三星以上の19ホテルしか選べない。
……というか、何度も繰り返して申し訳ないが、服務品質を考慮しないランクなんて無意味だ。建築設備のみの評価で一星なんて、丸適マーク程度の価値しかないじゃないか。
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