飼料の量が同じでも大きく育つとか、赤身肉が劇的に増えるとかいう塩酸ラクトパミンについて、台湾で今議論が起きている。
一言でまとめれば、牛に与えることを認めているアメリカが、そもそも塩酸ラクトパミンを禁止している台湾に、食肉輸入を認めさせようと動いている。で、国民党政権は受け入れ、民進党は反対という状況らしい(大手スーパーも軒並み拒絶しているので、単なる政党間の問題ではない)。
我々が出掛ける先は民進党の牙城なので、当然反対する側になる。
アメリカという後ろ楯がなければ、台湾は存続しえない。それだけに台湾、特に国民党政権が、アメリカの要求を拒絶できない事情はあろう。基本的に似たような立場の日本と比べても、依存度には大きな差があるはず。
無添加無農薬を謳う台湾産の豆板醤が、遺伝子組み換え大豆を原料としていたりする事実もあった(私自身が買った岡山産のヤツにそう表示してあった)。日本ならば、どんなに添加物まみれであっても、遺伝子組み換え食品は使うまい。
derorenは、「福島から来る車は放射能が付着している」とか騒ぎ立てるほどバカではない。素人の浅知恵が、科学者の見解より上であるかのような言論には組したくない。
ただ、塩酸ラクトパミンについて言えば、リスクの説明が足らないのではと思う。導入側の論理は食肉残留度に偏っていて、生体に負担がかかるという反対側の主張と噛み合っていない。
業者の言い分では、動物実験では寿命が延びるらしいから、それなら人体実験でもすればどうかと思うんだけどね。赤身肉が増えて引き締まったボディが手に入る、とか。
まぁ台湾の議論は台湾の議論。
問題は、我々の旅行の際に、アメリカ肉の締め出しが何らかの影響を与えるのかどうか、だ。
牛肉麺とか牛肉湯には影響ありそうだよね。火鍋はどうせ食わないからどうでもいいや。
おっと。
屋台の牛排はどうする?
あれは薬物どうこう以前に合成肉だ。あんなものを喜んで食うヤツが、この問題を深刻に捉える方がよほど滑稽かも知れない。
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