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2011/10/21
万福寺普度勝会を見学する(三)
普度勝会というイベントは、かつては各種観光パンフやwebで紹介されていた。今回も宇治市のサイトにはあった気がするが、詳細は何もなし。華僑団体のサイトでは「近日公開」のまま当日を迎えている。要するにネット上で式次第を知る術はなかった。
観光サイトがこの地味な祭礼を取り上げたのは、そこで獅子舞が披露されたからである。
正直言えば、デフォルメ獅子の獅子舞は南京町で見たし、北港朝天宮の祭礼を見学した我々としては、注目するほどのものではない。とはいえ、tomopeeの発育に何か効果があるかも知れないから、一応は獅子舞目当てで出掛けた。
午後一時前に万福寺に着くように家を出た理由は、過去の情報によれば、獅子舞披露が午後二時らしかったためである。
で、大雄宝殿の柱に式次第が張ってあるのを発見して、ようやく今後の予定を把握する。次の行事は一時半スタートということと、獅子舞の文字がないことが分かった。
獅子舞に関しては、周囲で談笑中の華僑の皆さんが、今年はないらしいと話しているのも聞こえていた。まぁそれならそれで仕方ないかなぁ、と気を取りなおす。derorenとhashiは、両将軍の勇姿を拝めただけで満腹だ。
そうして一時半が近づく。大雄宝殿前では祭壇の準備が行われている。正直、供物を並べるぐらいのことで、準備というほどではなかったが(祭壇自体は元から設置されていた)。
こうやって万福寺の僧が準備をする間にも、祖霊を拝拝する人々は何の躊躇もなくやってくる。日本という地にあっても、こういう流儀は変わらないのだなぁと感心する。
というか、自分もこの日は何の躊躇もせずに写真を撮りまくった。「カメラを向けるなんてとんでもない」といわれる祭礼を幾つも見た経験があって、そういうものだと身体に染みついていた自分だが、ほんの数回台湾に行くだけで、すっかり意識が変わってしまった。
祭壇には船が置かれている。これより以前には、大雄宝殿の中に置かれており、隣には馬もいた。言うまでもなく祖霊の乗り物だ。
式次第によれば、これから放生会なのだという。送り盆ですな。
予定時刻をかなり過ぎて、ようやく祭儀が始まる。
万福寺の僧の読経のもとで、華僑団体のトップが供物を捧げて祈る。
まぁことさらに解説するほどの行事ではない。
上の写真では、この後の行事の主役も写っている。
これも容易に想像がつくだろう。厄除けで撒かれるものだ。
饅頭のようなものは、餡が入っていない。周囲の人は「パン」と呼んでいた。生地は饅頭だったけど、まぁ蒸しパンといえばそうだ。
お金は日本の五円玉だ。ちょっと期待したので残念だが、祖霊の住所が宇治市なのだし、やはり日本円であるべきなのかも。
僧が関わった祭事は十分ほどで終わり、会長がマイクで挨拶。
そうして、パンと五円玉が投げられた。五円玉の前には、メガネの人は注意するようにと親切なアナウンスもあったゾ。
derorenがtomopeeを抱きながら撮影しているすきに、hashiはしっかりパンを拾っていた。せっかくなので記念撮影。ポカポカ陽気でtomopeeはお昼寝だ。
五円玉は沢山撒かれたので、derorenですら数枚ゲットだぜ。我々はただの傍観者といえばそうだが、地獄に堕ちないよう一通り拝拝はしたから、まぁおこぼれにあずかっても罰は当たらないよね。
さぁいよいよ次は最終回。放生会だ。
この程度の見物記を四分割するなんて、まるで特番化した「水曜どうでしょう」みたいだね。
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