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2011/02/01
北港朝天宮への進香団(十七) 台南慈興宮編
まだ続く進香団シリーズ。宏天宮の橋本真也がハッスルポーズを決めている頃(そんなポーズはしてない)、後ろで出番を待ちわびていた次なる刺客である。
まぁ旗持ちのオッサンのゆるい歩きっぷりを見ては、何の緊迫感もない。が、ここはここで驚くべき行列には違いなかった。
なお、旗の後ろには小さな神輿が見える。何と、あの例の椅子だけを載せた神輿だ(手轎)。神座には毎度驚かされる。いや、さっき書いた「驚くべき」はこれじゃないけど。
驚くべきは、これだ。
なんとマーチングバンドが加わっていたゾ。
幾多の祭儀と同じく、門前の庭で演奏するのだ。もう何というか、格好のわりに若くなさそうとか、そんな些細なことは問題ではない。台湾の祭礼はなんて発想が柔軟なんだ、と驚かずにいられようか。
おばちゃんパワーなのか、みんな音楽好きなのか知らないけど、いつの間にか人でギッシリになった。すき間から覗くしかないので、カメラも縦向きばかりになってしまう。
しかし、そんな狭い視界にもしっかり写っているオバサン。一番左でスーパーのカゴを抱えているのは、台湾の廟ではおなじみの線香売りである。
ここは花売りは少なく、数人の線香売りがうろうろしていた。我々にも何度か近づいて、「またお前かよ」みたいに離れていく繰り返しだ。我々のように拝拝目的でない存在がうろうろしてる方が悪いんだろうけどね(ただし、もちろん我々も拝拝はしてるゾ)。
バンド演奏が終わると、今度は一転して鄙びた演奏とともに動き出す。
ただし、このオッサンの帽子は「新荘慈祐宮」で、後ろの神輿などと違っている。別の一団なのかは定かでない……けど、台北郊外の新荘からはかなり遠いので疑問である。
最後は神輿。ちなみに台南の慈興宮は、安南区の北東端にあるようだ。
この写真は、神輿をどのように担いでいるのかよく分かる。
日本の神輿とは明らかに異なることには、すぐに気付くのではなかろうか。
手前の担ぎ棒は、神輿からのびる棒と縄で括り付けてある。つまりこれは、本来は腰の位置で持つしかない神輿を、肩で担げるように工夫されているのだ。
媽祖の神輿は、正確にいえば山車なので持ち上げることはできない。しかし肩で担がないと長い時間はとても持てないので、こういう方法が普及したのだろう。なかなか考えられてるもんだなぁ、と素直に感心した。
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