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2011/01/10
北港朝天宮への進香団(十二) 大林鎮水汴頭朝興宮編(四)
この記事は家将特集。前後に十人いたうち、後ろの五人の写真を載せる。
ちなみにこの舞が終わった後、ああいいものを見たなぁ……と思って廟内に入ったら、彼らが休憩していた。いや、休憩するのは当たり前なのだが、タバコを吸っていたわけでござる。
台湾も18歳未満は喫煙(吸煙)禁止だ。彼らの実年齢は正直分からないのだが、少年のイメージで見ていたら最後にどんでん返しを喰らった気分だった。
彼らの身に着けているものは、城隍廟の柱に掛かっているのとだいたい同じと見て良いのだろうか。
前にも書いたように家将は死者、つまりは冥府の者なので、持ち物がおどろおどろしいのは当然なのだろう。
読者も想像できると思うが、歌舞伎を観ている感覚に近い。隈取りしてるし。
この五人の中央が、際立って小さな子どもである。彼がタバコを吸ったかどうかは確認していない。吸ってなきゃいいなぁ。
後ろに獅子が控えている。この次はもちろん獅子舞だぜ。
五人揃ったシーンはなかなか撮れない。真正面はもちろん立てないし、見物人はどんどん増えるのだ。自分たちもそうした見物人なので、見せてもらってありがとうの精神でそれなりの場所は確保した。
まぁしかし、日本の観光客向けにこういう写真を公開する意義って何だろう。仮に百人の観光客が日本からやって来ても、媽祖信仰を理解して去る人は一人もいないはずだ。こと信仰に関する限り、日本と台湾の溝は相当に深い。
歌舞伎に似てるって説明しても、基本的には無意味だ。フェイスペインティングが異界の者の象徴だとか、普遍的に理解可能な部分もあるけどね(歌舞伎自体、そういうもののヴァリアントでしかない)。
最後は思いっきり傾いた写真。これは藝術家気取りではなく、見物人のすき間から腕をのばして、ファインダーを見ずに撮った結果である。
そんなバカげたことをしてしまうほどに、彼らは分かりやすい魅力に溢れていた。
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