今回の旅のメインは媽祖生誕の祝賀行事であった。その一方で、そろそろ台北も歩いてみようという話もあったりして、なかなか難しい計画を立案せざるを得なかった。
一応、自分用のメモを兼ねて日程を書いておくが、それなりの体力と情熱がなければ参考にならないだろう。
関空からキャセイパシフィック航空で桃園国際空港へ。
空港で最初の難関は入国審査。とにかく飛行機を降りたら、免税店や両替など目もくれずに急ぐ必要がある。遅れると長蛇の列で待たされるわけだ。
我々はエコノミーの前から二列目に座席をとったので、入国審査は数人待ちで済んだ。荷物も預けてないから、13:40にはロビーにいた。四時間遅れの前回とは違って、やたらと順調である。それがまぁ、良かったかどうか微妙な一日となったのは否めないが(後述)。
空港から台北へは、今回もタクシー利用だ。せっかく早く着いたから、初日にまわれるだけの場所をまわろうと考えたわけだ。
台北での宿は懐寧旅店。台北駅前でしかも安い(2泊で3600元ほど)という条件で選んだ。詳細は別記事に書くが、まぁ多くを求めなければ部屋も悪くはないし、立地の良さは他に替えがたい魅力である。
14:20ぐらいにホテル前に到着。料金は1180元で、空港割り増し料金としては安かった。もちろんバスより遙かに高いが、バスでは15:00に着けるかどうかも怪しい。南海ラピートの特急券代をケチって2000円浮かせたから、懐もさして痛んでいない。
すぐにチェックインをして(一応15:00からだが、問題なく出来る)、身軽になって14:45ぐらいに街歩きに出発する。まずは飯だぜ。
宿から3分ほどで台北城の北門。そこから延平南路を南下する。写真の洋館は撫台街洋楼という日本時代の建物だ。
台北については遠足文化の『台北歴史深度旅遊』『台北古蹟偵探遊』で調べて巡った。ただし本は重いので、地図だけコピーして持参。
さらに南下すると中山堂。どうせ中は見れないので、周囲を見渡して合作金庫(これも日本時代建築)前へ。さぁ今回最初のメシだ。
桃源街の牛肉麺の店は、この日も混んでいた。15:30に入店したが、けっこう広い店内がほぼ満席なのだ。
ともかく去年は断念した店で、二種類を頼んで食った(日本人客は多いようで、「辛いの?、辛くないの?」と聞かれたゾ)。麺はちゃんとコシがあるし、牛肉の味がスープ如何で全然違うのも面白かった。ホテルから直行すれば10分もかからなかっただろうし、また食べに行くかも知れない(まぁ次がいつになるかが問題だ)。
食事の後は、西門站のバス停から304(重慶路経由)で南京西路口まで短時間バスに揺られる。全くアナウンスもないし、運転は京都の市バス並みに荒いが、他にも下車客がいたので問題なく済んだ。二人で30元。
南京西路口のバス停は、迪化街のすぐ南。当然ここからは迪化街の散策となるが、まずはバス停近くの和德祠に立ち寄り、あらためて霞海城隍廟へ。狭いが拝拝の人は多い。
で、そこから迪化街ではなく、城隍廟前の道を西へ向かい、貴陽街へ向かう。外国人居留地だったこの通りは、どうせ立ち寄る店もないので先にまわってしまおうと考えたわけだ。
港町文化講座旧址、李春生紀念教会、陳天来宅を眺めて、そのまま北の栄星幼稚園(日本に媚びた豪商の旧家址)も見る。たぶん何も知らなければ、歩いても面白くないだろう(幼稚園は辿り着けない)。けどまぁ、台北の文化の中心地だったといわれれば、そんな気もする一角であった。
そこから迪化街に戻り、いったん霞海城隍廟まで南下。途中の店でトマトとマンゴーの蜜餞を買った。どっちも味見してうまかったので買ったけど、何せ重い(一袋600g)のでちょっとこたえた。
からすみも買ってみようかと物色したけど、結局買わず。一番の理由は日持ちがしないことだ。旅行の最終日なら買ったかも知れない(どうしても買いたいというほどでもないけどさ)。
城隍廟でUターンして、あとはひたすら北上する。日本語ガイドではせいぜい帰綏街か涼州街までしか載ってないけど、『台北歴史深度旅遊』では民権西路まで紹介されているので、そこまで歩く。一番北の方でも、古いアーケードが残ってたりしてなかなか良い。
さらに民権西路(交差地点は橋の手前の高架部分)の下の道を、タクシーを拾うために歩いたら、わずかの間に廟宇が三つぐらいあった。
台北は廟宇が少ないという印象を受けたが、ある所にはあるようだ。うち一箇所ではお茶をいただいた。でっかい犬のいる恐ろしい城隍廟だった(derorenは犬が苦手)。
そこからタクシーで行天宮へ。同じ民権路沿いなのですぐに着く。この時点で18:40、ほぼ日没である。行天宮は活気があってなかなか良い。観光客じゃなくて拝拝の人で溢れているのは素直に素晴らしいと思う。
我々も拝拝して、地下道へもぐる。言わずと知れた占い屋の空間だ。客のほとんどは日本人という噂も聞いていたし、別に何か期待していたわけでもないが、異国の占いの話術を体験してみたいというhashiの要望により、わざわざ訪れたのだった。
通訳付きの人で、正味10分で1000元。話術と呼べるほどのものもなかったし、金をドブに捨てた感じだった。まぁそれも台北体験ってことで。
行天宮からは錦州街まで歩いて、沈記原汁牛肉麺でまたも牛肉麺を食う。この店は旅旅台北で紹介されていたが、全くの屋台で観光客がふらっと訪れそうな雰囲気ではない。まぁ指差せば頼めるので、別に注文に困るわけではないが。
この牛肉麺は太めの平打ち麺でコシもあるし、スープがやさしい味で良い。桃源街の店より個人的には評価が上だ。
ついでにイイ臭い(あるいは悪臭)がしたので、隣の屋台の臭豆腐も買って、一緒に食う。これがまたうまい。なんだ台北もメシはうまいじゃないか、と機嫌良く錦州街を西へ。吉林路との交差点から北にすぐの鄧老師養生館で、マッサージでござる。
ここは台南で何度も行った鄧老師養生館の、台北での中心店舗である。行天宮前にもあるのだが、あえてこちらを選んでみた。まぁ旗艦店だから何か違うのかは不明。
足つぼと上半身マッサージ1200元のコース(台南永華店にはないコース)で、まず足湯。ここの泡脚はジェット式だがただのお湯だった。ちょうどテレビで興農対LaNewのプロ野球が放送されていたので、そのまま観戦。店の人が気をきかせてチャンネルを替えようとするのを「ベイスボール!」と言ってやめてもらった。同年代ぐらいの男のマッサージ師が、ちょっと奇異な視線を向けていたぜ。
カードが兄弟(台北のチーム)絡みじゃないので、そもそも台北の人には関心が薄かったのかも知れないが、その辺は微妙。試合は興農が4―4と追いついて、9回裏の攻撃の途中で場所を移動したため結果は知らない。試合がダラダラなのは日本と変わらず。余計なところで見習わない方がイイよね。
マッサージは、少々痛かった。気持ちいい時はいいけれど、ふだん揉まれ慣れていない人間にとってはどうなんだろうと少し疑問を感じた。
店を出たのが21:30過ぎ。今日の日程はまだ終わらず、そこから雙城街まで歩く。最後に夜市で晩飯を食って帰る日程である。もう晩飯は食っただろ、というツッコミはなしでよろしく。
雙城街では鳳梨釈迦などの切盤を食べ、当帰羊肉湯、魯肉飯も食す。ついでに土芒果を購入(持ち帰り)。鳳梨釈迦がうまくて驚いた。釈迦頭とは全く別物だ。
その後、民権西路駅まで歩き、MRTで台北に戻り、ホテルへ帰還。到着時刻は23:15頃だった。毎度のことながら(たった二度目)、台北の地下は歩かされる。部屋に入った時にはすっかりへばっていた。
結局、この強行軍の疲れが翌日までとれず、二日目の日程がやや短縮されることとなった。元々二日目の予定は緩かったので問題はなかったけど、時間があるからと初日に飛ばしすぎるのは考え物だ、と反省。
というか、こうやって日々の日程を書きながら、あまりにあちこち行っている自分に呆れている。恐らく読者も呆れているだろう。これだけの強行軍をやらかすと、それなりに体力があってもへばるという教訓になれば幸いでござる(なるわけない)。
※詳細はそれぞれ記事になります。時期はそのうち。
また、二日目以降の概略もそのうち掲載されます。
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